ウェブCMディレクター/兼業ジャーナリストの秋山理央氏が、2013年3月に某全国チェーンのコンビニ向け弁当を作っている工場で働いている、あぶさん(30代男性)へ行った、インタビュー動画の書き起こしです。
秋山理央氏(以下、秋山):皆さんこんばんは。秋山理央です。今日は、コンビニ向けのお弁当を作っている工場で働いている方にお話を伺いたいと思います。こんにちは。
あぶさん:あ。こんにちは。某全国チェーンのコンビニ弁当を作っている工場で働いているあぶともうします。えーと、30代の男性で、明朗活発。
秋山:明朗活発。(笑)なるほど。ではよろしくお願いいたします。
あぶさん:よろしくお願いいたします。
秋山:ではあぶさんに早速お話を聞いていきたいと思います。今具体的にはどのようなお仕事をされているんですか?
あぶさん:コンビニの弁当工場で、大きく分けたら3つ、調理する人と、それを検査する人と、あと、それをラインで箱詰めする人ですね。その中で僕は調理する人ですね。
秋山:調理っていうのはどう言うことをされているんですか?
あぶさん:みんなが食べているもんを、まぁ、唐揚げだったら唐揚げを揚げたり、お米を炊いたり、お米炊くのは自動釜みたいのでやるんですけどね。
ずさんな衛生管理
秋山:気になることがあるんですけれども。衛生管理みたいなものっていうのはどうなんですかね。
あぶさん:衛生管理?衛生管理は、僕、初日に一番ショッキングな事件があって、それは唐揚げにする生の鶏肉をパって僕が落とした時にその落とした肉を捨てようとしたんですね。
その時におった先輩に、「使えるで!」と。え?うそ?使っていいってなんでなんですか?「それ自分が食べるもんちゃうんやから、んなん使ったらええねん。もったいないし。」
ええぇ!って、僕びっくりしてたら、「あんあたそんなんびっくりしてたら、この工場働かれへんで。」それが初日にあったから、それがショッキングで、えぇ~そんなコンビニ弁当僕らも食べてたから何年か前まで。
秋山:まぁ、そおですよね。コンビニ弁当なんてみんなが食べるものですから。
あぶさん:そうそうそうそうそう。それで、うわぁ~こんなんなんやって、衛生管理の面ではそれが一番ショックでした。まぁ、でも僕は使いませんでしたけど。
まぁ、みんなはそういう自分が食べるもんじゃないからっていう意識が強いですね。
秋山:そういう方もいらっしゃるっていうことですよね。
あぶさん:僕が働いている工場ではそういう方が大半。食べ物じゃなくてモノとして扱っている。誰かが口にするものとして扱っている人は殆どいないです。
秋山:そうですか。もし良かったら他にも驚かれたことがあればちょっと教えて下さい。
あぶさん:すっごい塩素臭い部屋があって、そこは何してる部屋なんだろ?
秋山:例えばプールみたいな匂いってことですか?
あぶさん:そう!プール。プールのもっと濃い。その部屋にいてられへんみたいな臭がする部屋がって。これ何の部屋なんやろって思ってたら、切った野菜を漬け込んでおく部屋やって。
レタスとか、葉物とか、劣化せえへんように強アルカリ性の液体につけて、まぁ、ペーハー調整とか保存料とかも入ってるんです。
で、次亜塩素酸ナトリウムっていう、そういう混ぜるな危険みたいなものに漬け込まれた野菜を僕らはそのまま水洗いもせずにみんなは口にしているっていう凄い危険な状況なんですね。
それから、はさんで味付けされて、ごまかされてるけど、サンドイッチとかのレタスを、レタスだけ取り出して一回食べて欲しいですね。
強烈な鼻に抜ける塩素臭い匂いがすると思います。そおいえば今日、レタスとハムを挟んだサンドイッチが凄い売れ残ったみたいで、それが社内販売で10円で売られていたんです。
社内販売って安いから結構みんな買ったりするんですけど、そのサンドイッチは殆どの人が手を付けなかった。
秋山:でも10円ですよ。
あぶさん:10円のサンドイッチです。価格破壊、10分の1以下なんですけど。なぜかって言ったら、やっぱり塩素臭いレタス・・・
僕らは作った数時間後に出されてるから余計塩素臭い味が残ったままやし、その挟んであるハムもまぁ、そんな良くないハムやし、っていうのを僕らは運んできたダンボールからも想像できるし、挟んであるパンもヤマザキ製パン。
ヤマザキ製パンいうたら結構、「ヤマザキパン 発がん性物質」でググってもらったら結構出てくると思うんですけどね、臭素酸カリウムっていう欧米では殆ど使われていない発がん性物質を何故かあの最大手のメーカーが使っている。
秋山:どこのコンビニにもだいだい置いてありますもんね。
あぶさん:ヤマザキパンを避けている人でもコンビニのお惣菜のパンがどこ使われてるか知らないと思いますけども、コンビニは大体ほとんどヤマザキパンらしいです。
秋山:そしたら、お米はどうなんですか?
あぶさん:お米はね、ふつう家で炊くときはお米と水だけですけど、弁当工場とかは炊飯油っていうのを使うんですよ。炊飯油っていうのは外食産業では結構使われているらしくて、ツヤが出て見た目が良くなるし、パラパラするし、釜にも引っ付かないし、利点だらけなんですよ。
だから、サラダ油とかを数滴落としたりするときもあるらしいんですけど、僕らが働いている弁当工場ではその炊飯油にペーハー調整剤とか、保存料やら、シリコンが入ったりしている。
秋山:シリコン?
あぶさん:そう。シリコン。シャンプーでもノンシリコンの時代にシリコンを使うかと。シャンプーでも気を使ってるのにそれを食べるかと。
で、調べてみたら、コーヒーやら色んなもんの添加物として使われてるらしくて、体に悪いかどうかはわからないですけど。
秋山:食材っていうか、材料とか、そんな感じですよね。工業的な感じがイメージありますよね。そういうものも知らないだけで、結構使われたりするんですね。
あぶさん:知らん間に体に取り入れられてるし、まぁ、コンビニのおにぎりとかお米をぱっと水につけたら油浮くっていう話があるんです。
全部のコンビニ、ほか弁とかの弁当会社でもやってるらしいし、つや出しとか、見た目重視やからやっぱりそれはねぇ。
パスタもひどいとかって、ちょうど今日、パスタの味が苦いっていうクレームがあって、何でやって調べたら日持ち向上性製剤。
まぁ、調味料とか化学調味料とか使うし、醤油とか、一般的なものを使った上で、コンビニ弁当は何が違うかというと、そういう日持ち向上性製剤っていうのを使うんですよ。
僕らのところで言ったら、一ヶ月に一週間、菌を徹底的に調べる週があるんですよ。で、その週に基準の菌以上が出たらその食材禁止になるっていう結構厳しい週間。
その週はもうアルコールを大量に使用するし、日持ち向上性製剤を普段の3倍から5倍使用するし、
秋山:そんなちょっとの菌を殺すために毒を入れてるわけじゃないですか。
あぶさん:菌を殺すというのが彼らの最大の目的というか、菌を殺せば安心安全なな食を皆様に提供できますっていう
秋山:添加物の毒性よりも
あぶさん:は、そんなん添加物は健康に害はないっていう考え方なんで、それを大量に使おうが、
秋山:菌を殺せれば
あぶさん:菌を殺せて、味が変化なければ特に気にしないという
秋山:じゃあ配分が多すぎてパスタが苦かったっていう
あぶさん:そうですそうです結果的には。で、結局入れすぎても食品の原材料には日持ち薬は表示しなくてイイっていうことになってますし。ゆで汁に。
秋山:ゆで汁は材料じゃないから
あぶさん:材料じゃないから。でも、完全に吸収してますよ。
秋山:そうですよね、確かに。じゃあ自分たちが知らない間に実はすっごい使われてたりするんですか。
あぶさん:使われてるし、食べてるっていうことですよね。アルコールとかでも噴霧したりとか、漬け込んだりっていうのは表示しなくていいっていうことなんです。
直接こうやってお酒とか、飲むならばアルコールって液体として、表示しなくてはならないですけど。表示せんでいい範囲の中で、色々やっているっていうことですよね。飲料とかも。
で、僕らが使っている日持ち向上性製剤って、商品名とか出していいんか?○○とか、〇〇とか、あと何種類かあるんですけど、その原材料見たら、20種類以上の〇〇酸ナニナニとか。
で、その名前をね、インターネットで検索したら、ブワーあるんですけど、その中で、商標法の表示しなければならないのは3種類だけですとかが謳い文句になっているんですよ。
こんだけ私らは使ってるけどこんだけしか表示せんでいいからメリット有りますみたいな。
秋山:ああなるほど。添加物を作ってる会社がセールスポイントで
あぶさん:そうそう。別にそんな表示せんでいいのに、こんだけ品質保持できて、味も向上できますよ、保てますよっていう。
秋山:コンビニのお弁当っていうのは、食べないほうがいいって思ってしまうんですけど。
あぶさん:食べないほうが、まぁ、食べな死ぬっていうんなら食べなあかんけど、僕的にはそれくらいの勢いやし、子供とか、妊婦さんはもってのほかやと思うし
秋山:これは凄いことを聞いてしまいました。
あぶさん:できれば食べないでほしい
秋山:何か聞いている方にメッセージがあれば
あぶさん:メッセージ?とりあえずまぁ、若い人たちは食べないでほしいし、これから子供とかを育てる人は外食とかも気をつけて欲しいですね。色んな意味で、コンビニ弁当だけじゃなくて、疑いを持ってみてほしいです。寂しい話ですけど。
秋山:ありがとうございました。
あぶさん:この話は、特定の企業を批判するつもりはありません。そこんところよろしくお願いいたします。